しっぽエトランゼ

つれづれなままに日記とか

アゲインストザペイン


BiS2nd / アゲンストザペイン [I Don't Know What Will Happen TOUR FiNAL]@Zepp Tokyo [OFFiCiAL ViDEO]

 

第2期BiSが解散した事実が数日経ってじわじわ効いてきた。

 

BiSは新生アイドル研究会(Brand-new idol Society)の略であり

アイドルを研究し、新しいアイドルを作っていこうという趣旨で活動していた。

(…というのは第1期の序盤だけでほとんど形骸化しているのだが。)

 

第1期BiSは痛々しいほどに「売れる」ことに着眼点を置いていた。

そのためには全裸になることも、100㎞を1日で走ることも、車中泊での全国ツアーも、何もいとわなかった。

当時、社会人になりたてで会社にもなじめず、かといってプライベートも何もない自分にとって、刺激的なコンテンツであったし、「俺もがんばろう」と素直に思えるほどまっすぐで痛々しく、愛しいものだった。

気が付けば同じCDを何枚も買い、チェキを取り、北海道に来てくれる時には必ずライブに行っていた。今の自分の原点となったことは間違いない。

 

第1期BiSの解散ライブは仕事で見に行けず、後悔を引きずってところに第2期BiS始動の知らせが舞い込んだ。

リーダーであり発起人であるはずのプー・ルイが何故かオーディション合宿でメンバーになれるか天秤にかけられ、必死に戦う姿はこれこそBiSだ、と感じていたが、不思議なことに、徐々に第1期のような思い入れが自分の中になくなっていた。

 

第2期BiSはとにかく理不尽な状況に置かれていた印象がある。

 

そんな中、彼女たちなりにもがいて自分たちらしさを求めた結果、集大成となるラストツアーのセミファイナル。

札幌で見た最後のBiSの姿は、「BiSではない何か」の完成形だった。

 

もちろんパフォーマンスはすばらしかったし、気合も十分すぎるほど伝わってきた。

だが、第1期BiSで感じたあの高揚感は得られなかった。

解散を選んだ状況を受け入れること、自分の中でBiSに対する気持ちを咀嚼するには十分だった。

 

彼女たちが生き抜くため、自分たちを貫くために戦ってきた結果がこうだったとしたら、これほど切ないことはない。

今はただ、彼女たちの今後が幸せなものであることを祈るばかりだ。

約3年、楽しい時間をありがとう。

 

今となっては「アゲインストザペイン」の歌詞が重たく響く。

あぁなんだこんな簡単だったんだ