新人教育を一年やってみて
いろいろあって、新人教育(OJT)を2年間担当することになった。
一年やってみた感想を記録しようと思う。
(ちょっとはてなブログっぽい?ですね)
■指導方針
まずは指導方針を考えることにした。
私の職業はシステム開発とかプログラマーとかそのあたりなのだが、ぶっちゃけた話、私の技術力は低い。正直Google先生がいないと手も足もでない。
何か教えられることはないか、と思考を巡らせたが、そもそも上から目線で教えられることはせいぜいゴミ捨て等の庶務程度であると気づいてしまった。無駄に落ち込んでしまった。指導開始前からこのザマである。
教えることはできなくても、目的を踏まえて、新人と一緒に物事を考えることはできるはずである。これは方針にした。
あとは新人と会話をすること。
言い訳や屁理屈であってもなるべく本人の発言を聞こうと思った。なるべく良い方向に解釈して、変換して「こういう意味合いかな?」と提案することを方針とした。
また、ここ数年の新入社員を見ていて、上司や先輩にビビってる姿をよく目にしていた。
可能な限り会議や打ち合わせで目上の人と話せざるえない環境を作り、慣れさせることを方針にした。
そうこう考えているうちに新人がやってきた。
■新人さん
初対面のイメージとしては真面目な人、という感じだった。
新人と初顔合わせの時、私の方が緊張してしまったため、いつもより声が半音くらい高かったような気がする。
また、無駄に先輩風を吹かせて「よく来たね!待ってたよ!一緒にがんばろうね!」などと、どこかのサイトで見かけたテンプレートの挨拶を繰り返してしまった。不信感の先制パンチである。
■やってみた
私の準備不足やプロジェクトの都合もあり、すぐに実践的な業務に入ってもらうことはできず、仕様書を読んでもらったり、打ち合わせに参加してもらって議事録を作成するなど地味な作業をお願いしていた。
打ち合わせ中、私が必死に上司や先輩に説明している中、隣で新人がヘッドバンキングをしていた。
配属後3日目の出来事である。
思わず目を疑ってしまったが、何も知らないシステムの話聞いててもわからんよな、仕方ないよな、と思いながら寝ないように、と叱責した。
だが、これは3月が終わっても治らなかった。
何度か注意をしていたが、注意しても5分ともたずに寝ているので匙を投げた。
また、「自分はこう思う」「自分はこうしたい」という意志がしっかりあり、発言もしっかりしている。
上司や先輩にも堂々と話している姿が見れたので、心配していたコミュニケーション面は大丈夫そうだ。
こんな様子なのでもしかしたら大物になる器なのでは…?とも思ったが、いまだに電話応対では挙動不審になっているのでその線は無いようだった。残念。
ただ、業務に取り組む姿勢はとてもよく、やったことがない業務や、開発経験のない言語に対しても積極に取り組んでし、納期に対して遅れたこともなく、残業も笑顔でこなし、仕事はしっかりこなしている。
その姿勢はこれからも大切にしてほしいと強く願うばかりである。
■やってみて
当たり前だが、新人はわからないことばかりで大変だと改めて思った。
逆に、自分がいろいろやってきたし、弊社で働く上でいろいろ覚えたんだなと感慨深くなった。
うまく叱るのって難しいし、フォローするのも難しい。
それでも少しでも多く新人期間で学んでほしいし、新人のうちにたくさん失敗してほしいと思った。
あと、自分を棚上げしないと正直やってられない。
正しくはこうあるべきだ、ということを指導者である自分ができていないこともあった。ただそこは一緒に直していこう、という建前でブーメランを投げ続けた。何度自滅したかわからないがかえって勉強になった。
私も、先輩方にたくさん守ってもらったし、許してもらって、認めてもらって、育ててもらって、なんとかここまでやってこれた。
今度は私がそれをやっていく出番になったんだな、と思う。
でも業務中に寝るのはどうかと思うよ。知らんけど。